この本も何かで見かけて、図書館で借りてきた本ですが、Amazonで見てみたら「東大&京大&東北大&九州大(の生協)で1番読まれた本!」という紹介が書かれていて、1986年に初版が発行されていたのですが2024年2月に新版が発売されていました。
40年も読み継がれている本だったようですが、現代でもそのまま勉強になる本で、当時は「コンピューター」として人間と比較されているのですが、その部分は「AI」と読み替えることができるし、「思考」を通して「勉強」や「学習」、「書くこと」に関してもいろいろ学べるので、ぜひ手元に置いておいて子どもたちの音読用の本にしたい(笑)
『思考の整理学』の目次
6部に分かれているのですが、それぞれは数ページの内容になっているので、とっても読みやすい感じでした。
- グライダー
- 不幸な逆説
- 朝飯前
- 醗酵
- 寝させる
- カクテル
- エディターシップ
- 触媒
- アナロジー
- セレンディピティ
- 情報の“メタ”化
- スクラップ
- カード・ノート
- つんどく法
- 手帖とノート
- メタ・ノート
- 整理
- 忘却のさまざま
- 時の試錬
- すてる
- とにかく書いてみる
- テーマと題名
- ホメテヤラネバ
- しゃべる
- 談笑の間
- 垣根を越えて
- 三上・三中
- 知恵
- ことわざの世界
- 第一次的表現
- 既知・未知
- 拡散と収斂
- コンピューター
『思考の整理学』の気になったところ
p.15 グライダー
日本の学校教育が「グライダー人間」を量産しているけど、エンジンを搭載した(自ら動ける)人間じゃないといけないですね。
p.37 三上:馬上・枕上(ちんじょう)・厠上(しじょう)
つい最近観た番組で、知った言葉が出てきてちょっと嬉しかった件。
ちなみに「ひらめき」に関してサイエンスしていたのですが、寝て夢を見ることもこの本とも関係しています。(下記、p.113部分参照)
p.42 ひとりでは多すぎる。ひとりでは、すべてを奪ってしまう。
見つめたナベと同じように、1点に集中しすぎるよりは、一旦忘れたほうがいいんですね。
p.94 つんどく法
「積読」ではない「つんどく法」。
確かに、最初「投資」関連の本を読んでいたときは、全然読み進められなくてしんどい思いをしていたのですが、株式投資を始めて実際に経験して、他にも知識を得たあとに改めて読んでみると、すんなり読めるようになりました。
p.113 夜の間に、頭の中がきれいに整理される
でもやっていたのですが、寝ているときに脳内では経験したことをすべて組み替えたり、情報同士をマッチングさせたりして、あたかも経験したかのように事前に情報を整理しているそうです。
で、起きたときには忘れているのですが、三上や三中で「あたかも今ひらめいた」ように思い出すらしいです。
寝てるときには、脳なデフラグをしていると思ったのですが、どちらかというとAIが情報整理をしているイメージなんですかね。(もしかしてこの仕組みを使えば、汎用AIの能力を作ることができるんですかね?!!)
p.127 思考の整理とは、いかにうまく忘れるか
部屋の掃除と一緒ですかね(笑)
p.134 とにかく書いてみる
「とりあえず、やってみる」のと同じ感じですね。
記事を書くときも同じような感覚があるのですが、情報を集めたあとに書いていくうちに情報が整理できて、過不足もわかり、よく閲覧されるページになっている気がします。
p.149 ピグマリオン効果
昔何かで読んだか、習ったはずなのですが、ずっと忘れていました。
子育てしているなら、覚えておかなきゃいけなかった方法でした。
p.168 ブレイン・ストーミング
この本が書かれたのが1986年ですが、すでに「ブレイン・ストーミング」ってあったのですね。
もっと新しい技法だと思っていたので、ちょっとビックリ。
p.177 三中:無我夢中・散歩中・入浴中
「散歩中」で思い出したのが、スティーブ・ジョブズ。
ちなみに「推敲」の由来は、聞いたことがあった気がするけど、改めてよくわかりました。
p.179 包丁
少し前に、奥が持っていた鋼の包丁を研ぎ直したら、凄まじい切れ味になって使いまくっているのですが、まさに濡れているとすぐに錆びてしまうので、熱湯をかけてからティッシュで拭いている今なので、ちゃんと知恵があるみたいです。
p.207 すべてに正解があるかのような錯覚
第1子くんの宿題を見ているのですが、まさにグライダー教育のような感じですね。
公立学校の採用倍率が下がってきていて、教師の質が問題になりつつあるというニュースを2024年末にみたのですが、金融教育を家庭科の教師がすることになっていたり、GIGA端末が行き渡って来ているけど有効活用できていない感じなので、義務教育の基本以外は自分で教えていったほうがいいように感じます。
それができればグライダーではなく飛行機になれるかな?
p.210 コンピューター
最後に1986年当時の最新だった「コンピューター」の話が出てくるのですが、2025年の今読むならコンピューターの部分をそのまま「AI」に置き換えられる感じでした。
ちなみに最後の「コンピューター」の文章内に「グライダー」も出てきて、本の最初に戻るって言う感じが、まさに「思考の整理」になるんですかねw
p.216 考えることについて
答えがないことに対して、「考えること」を学ばないとだめですね。
p.218 「思われる」と「考える」
日本人が英語を話す際に言ってしまう「I think」は、「It seems to me」だよねっていうのが、留学中にはわかっていなくて、よく使っていた!!
日本人がみんな哲学者に感じられていたかもですね(笑)
すいませんが「Sorry」になってしまうのも要注意ですね。「Excuse me」ですね。
『思考の整理学』読んだ感想
読み終わって、記事を書き始めてからAmazonでこの本がすごいことを知ったのですが、たしかに手元においておきたい本でした。
「思考の整理学」となっていますが、考えること・学ぶこと・教育方法についてまで学べちゃいました。
それに、各コンテンツが数ページずつなので、子どもたちの音読用にも良さそうです。
この記事の本『思考の整理学』
僕が読んだのは、1986年の古い方なのですが、
この記事を書くために調べていたら、2024年2月に新版が発売されていました。
2009年7月1日に行われた「東大特別講義」を新たに増補しているようなので、読んでみて違いがあまりなければ新版を手元においておきたいかな。
コメント